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交通事故賠償金と障害年金との調整のしくみ
交通事故でも障害年金は受給できる
交通事故が原因で後遺障害が残った場合、条件を満たせば障害年金を受給することができます。「加害者からの賠償金がもらえるから障害年金は関係ない」と思われている方も多いですが、これは誤解です。
交通事故による障害年金の申請では、「第三者行為による傷病」として扱われます。この場合、通常の障害年金申請に加えて、日本年金機構への「第三者行為による傷病届」の提出が必要になります。手続きが通常より複雑になるため、社労士への相談をお勧めします。
なお、交通事故が原因の場合でも、初診日・障害認定日・納付要件の3要件を満たす必要があります。初診日は事故発生日(または事故後に最初に病院を受診した日)となります。
損害賠償と障害年金の「調整」とは?
交通事故の場合、加害者(保険会社)からの損害賠償金と、国から支給される障害年金の両方を受け取れる状況が生じます。制度上、同じ損害に対する「二重補償」を防ぐために、一定期間、障害年金の支給が停止される仕組みがあります。これを「調整」と呼びます。
ただし、すべての損害賠償金が調整の対象になるわけではありません。逸失利益(働けなくなったことによる収入の損失)や休業損害などの「生活保障費」に相当する部分が調整の対象です。一方、慰謝料・治療費・葬祭料などは調整の対象外です。
調整の仕組みは複雑なため、正確な計算は専門家に確認することをお勧めします。
支給停止期間の計算方法——厚労省の基準
交通事故(第三者行為)による障害年金の支給停止期間は、以下の計算式を用いて算出されます。
支給停止月数 = 36か月 − 事故日から障害認定日までの月数 − {損害賠償金 −(実出費+慰謝料)}÷ 基準生活費(月額)
支給停止の最大期間は事故発生の翌月から36か月(2015年10月以降の事故)です。ただし、障害年金の支給自体は障害認定日(初診から1年6か月後)の翌月からしか開始されないため、実際の停止期間は事故から認定日までの期間を除いた分となります。
停止期間が終了すれば、その後は通常どおり障害年金を受給できます。停止期間中も遡及分が消えるわけではなく、停止終了後にさかのぼって支給されるケースもあります。
交通事故が第三者行為の場合の手続き
交通事故(第三者行為)が原因で障害年金を申請する場合、通常の障害年金申請書類に加えて以下の書類が必要となります。
・第三者行為による傷病届
・損害賠償金明細書(受け取り済みの場合)
・交通事故証明書
・念書(損害賠償と障害年金の関係に関するもの)
これらの書類を年金事務所・共済組合に提出します。書類の記載内容によっては、保険会社との情報共有が必要になる場合もあります。法的な知識が必要な手続きも含まれるため、社労士と連携して進めることを強くお勧めします。
障害年金を先にもらうメリット
交通事故後、損害賠償の示談交渉に時間がかかることは少なくありません。示談が成立するまでの間も生活費は必要です。障害年金は示談成立の前でも申請・受給できます。
示談前に障害年金を受給しておくことで、生活費の確保ができるとともに、損害賠償の調整対象となる支給停止期間が先に進むため、示談成立後により早く障害年金の受給が再開されるケースがあります。
一方、先に示談が成立して高額の賠償金を受け取ると、その分の支給停止期間が長くなる可能性もあります。どちらを先に進めるかは個別の状況によって異なるため、社労士・弁護士などの専門家に相談のうえ判断することが重要です。
示談交渉前に必ず確認すること
交通事故の損害賠償について保険会社と示談交渉を進める前に、障害年金申請の状況を確認しておくことが重要です。
示談が成立すると、その内容を変更することは原則としてできません。示談金に逸失利益が含まれている場合、その額に応じて障害年金の支給停止期間が計算されます。示談前に障害年金の支給停止期間がどの程度になるかをシミュレーションしておくことで、示談金の受け取り方を検討できます。
また、示談の内容(慰謝料・治療費・逸失利益の内訳)が調整計算に影響するため、示談書の内容を社労士・弁護士に確認してもらうことをお勧めします。
交通事故後の障害年金申請は早めに動くべき理由
交通事故後に後遺障害が残った場合、できる限り早く障害年金の申請手続きを検討することをお勧めします。申請が遅れるほど、受け取れる総額(遡及分を含む)が少なくなります。
また、事故後は治療・リハビリ・保険会社とのやりとりなど、多くの対応が重なります。そのような状況の中で障害年金申請の複雑な手続きを自力で行うことは、精神的・体力的に非常に負担が大きいです。社労士に依頼することで、申請関連の手続きをすべて代行してもらえます。
東亮介社会保険労務士事務所では、交通事故による障害年金申請のサポートも行っています。初回相談無料・完全成功報酬制でお気軽にご相談ください。社労士への依頼費用についてもあわせてご確認ください。
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